Les Enfants Honnêtes

こんにちは。山口市の司法書士の山本です。かなり久しぶりのブログ更新ですが、今日は司法書士業務とは関係のない投稿をします。週末にちょっと心が温かくなあることがあったので。

ブログタイトルの Les Enfants Honnêtes というのは20世紀に活躍したフランス人作家ジャン・コクトーの小説 Les Enfants Terribles のパクリです。コクトーの作品は邦訳もされていて、邦題ではたいてい『恐るべき子供たち』となっています。訳者によっては異なるかもしれませんが。

子供って大人には真似できないような残酷なことを平気でやりますよね。カエルを踏んづけて喜んだりとか、アリをわざとアリ地獄に落としてみたりとか。全部私の経験なのですが。

一方、ブログタイトルの Les Enfants Honnêtes というのは、私が考えたもので、日本語に訳すと「誠実な子供たち」となります。じゃあ、何が誠実なのかという話なのですが。

先週金曜日、夕方5時少し前、もうすぐ終業という時間に法務局に用事があったため、事務所近くの法務局が入っている国の合同庁舎へ歩いていきました。すると、合同庁舎の敷地出入口付近に小学生4,5年生くらいの男の子が3人いて、私の方をじっと見て話しかけたそうにしています。なんだろうと思って、私から子供たちに、どうしたの?と問いかけました。以下、その子たちとの会話です。

子供たち「ここで働いている人ですか?」
私「いや、ここで働いている人ではないけど、用事があってきたんだよ。なんで?」
子供たち「自分たちが遊んでた野球ボールがこの中に入っちゃったんです。」
私「じゃあ、取りに行けばいいじゃない?」
子供たち「でも、ここに『ご用のない方の立ち入りを禁止します』って書いてあるから・・・」
私「なるほどね。でも、自分たちの大事な遊び道具を探さないといけないんでしょ?立派な用事があるじゃない。入っていいよ。ついておいで」

ということで、その子供たちと野球ボール探しスタート。まずは、どのあたりに入ったのかを聞きます。この建物の裏だという。え?この合同庁舎の建物は7階建てだけど、入り口あたりのあそこから7階建ての建物を超えて裏まで飛ばしたの?と驚いたのですが、建物の裏手へ回る道すがら、よく話を聞いてみると、合同庁舎の裏手に面してる公園で遊んでいて、そこから野球ボールが入ったとのこと。たしかに合同庁舎の裏手には夏祭りやクリスマスのイベントにも使われる公園があるので納得。

で、裏手について、どのあたりに入ったか覚えてるか聞いてみたところ、この建物(写真の建物)の屋上だそうで。確かに、建物は7階建てじゃなく1階建てだから屋上に落ちても不思議ではないけど、どうやって屋上に上がろうかなあと少し悩みます。かといって、悩んだところでどうしようもないですし、無断でよじ登るわけにもいかないので、合同庁舎の管理室へ行って、そこの職員の方に事情を話して一緒に様子を見てもらいました。この屋上に上るのははしごがないとダメですねと私が言うと、一応、はしごはついてるんですけど、とおっしゃるので、建物の裏に回って見てみると確かに建物の壁にはしごがついています。ただ、それは、私が手を伸ばして届く位置からで、それより下にははしごはありません。飛びついて登れないかやってみましたがなかなか難しい。脚立はないですかとその職員の方に尋ねると、ありますよとわざわざ持ってきてくださいました。これで、確実に屋上に登れます。脚立とはしごを伝って屋上に上がると、そこは砂利が敷き詰めてあって、なるほど、これでは野球ボールもバウンドせずに屋上にとどまったままになるだろうなとまた納得。で、子供たちが探していた野球ボールらしきものもちゃんとあります。一応、屋上から子供たちに、「これで間違いない?」って聞いてから、ズボンのポケットに入れて、はしごと脚立で無事に地上に落ち立ちました。

ボールを渡すと子供たちは嬉しそうに私に「ありがとうございました!」と元気よくお礼のあいさつ。その言葉はありがたくいただくと同時に、礼儀作法は大事ですから「こらこら、脚立を持ってきてくれた、このお姉さんにもちゃんとお礼を言わなきゃ」と言ったら、子供たちは、はっとしてお姉さんにも「ありがとうございました!」と元気よくお礼をして去っていきました。

最近は山口のような田舎でも、子供たちがのびのび遊べるところが少なくなってきて残念に思います。私が子供のころは道路にみんなで落書きしたりと道路が遊び場だったり、空き地(私有地)に入って勝手に遊んだりしても全然怒られることもなかったのですが。

でも、今回のように「ご用のない方の立ち入り禁止」という看板の注意書きをきちんと守って、最後まで礼儀正しく振るまえる子供がいることに安心しました。だから、このブログタイトルなのです。

あの子たちが大人になるころには、もっと過ごしやすい世の中になっているように私たちも努力しないといけないなあと思うとともに、あの子たちも困ってる人の力になってあげられる人になってほしいなとも思いました。

今回はこんな取りとめのないことを書いてみました。

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