不動産相続セミナーに参加して

こんにちは。山口市役所近くで司法書士事務所を開業しています山本です。ちょっと最近はよく晴れた日だとかなり汗ばむ陽気で、駐車場に停めた車に乗るのが怖いくらいです。

さて、1週間前のことになりますが、17日の土曜日に私の事務所の近くで不動産会社を営んでいる能美さん(会社名はエヌライフエステート)の不動産相続セミナーに参加してきました。全部で6回シリーズの第1回目、STEP0でした。0ですから、要するに導入回ということでしょう。エヌライフエステートさんは不動産相続の窓口として、不動産を抱えていらっしゃるお客様の相続について相談に乗ったり、手続きをしたり、不動産の処分(売買など)なんかを積極的にされています。基本的には不動産屋さんなので土地や建物の売買がメインの仕事になるのですが、相続手続きの力になることで、そのお客様が持っている不動産について将来的に売買にかかわることができればという考えでやられているようです。

私自身、司法書士という法律を扱う仕事をしているので、必然的に相続についてのご相談やご依頼は多くいただくのですが、ほとんどの場合実際に相続が発生してからお客様のご依頼を受けていました。エヌライフエステートさんのされている不動産相続は、相続が発生したときに残された家族が困らないように早めに手を打ちましょうという言わば生前対策に特化した取り組みです。こうした生前対策は現在主に一部の税理士さんが力を入れている分野です。そうしたところに不動産屋さんとして取り組まれているというのはなるほど~と思いました。最近は不動産を相続しても相続人の方が扱いに困る場合も少なくありませんから、具体的な手続きは弁護士や税理士、司法書士などにお願いするにしても、窓口としてエヌライフエステートさんのような不動産屋さんが関わるというのは今後十分に需要が見込めると思いますし、そうした中で不動産を処分してくれというお客様もいらっしゃるでしょうから、不動産屋さんとしても活躍できる場面は少なくないでしょう。今回のセミナーの中で一番感心したのは、すべての相続人さんが納得できる方法を提案したいという、能美さんたちの理念でした。私たち司法書士の場合は、遺言書の作成を依頼されても、ご依頼者様の希望だけを考えていて、その相続人さんについてはあまり気にすることがありません。しかし、この不動産相続の窓口では生前対策から、実際の相続手続き、その後相続した不動産などの資産の有効活用まで長い期間についてお客様の納得を得ようとするものです。なので、やはり相続人さんのほとんどがそれなりに納得できる内容でなければいけないのでしょう。もちろん、ある相続人さんを犠牲にして他の相続人さんに利益をもたらすような提案をすることを能美さんたちが好まないからということもあるのだと思います。私も専門家として相続手続きに関わる場合には参考にしないといけないなと強く感じました。

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