古代エジプト展

こんにちは。山口市中河原町で司法書士事務所を開業している山本です。

今週、月曜日と火曜日との2日間にわたって山口県立美術館に行ってきました。今、県立美術館では「ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展」が開催されています。山口の美術館でエジプト展が開催されるのは30数年ぶりだそうです。都会ではこうした展示も時々見られるのかもしれませんが、山口のような田舎ではなかなか見られませんので、この機会に鑑賞することにしました。

最近はこうした人の集まる展示会もなかなか難しいみたいで、私が行ったときは整理券を配ってました。もっとも平日に行ったので、整理券を受け取りそのまま入館できたのですが、土日など人が多いときは整理券を受け取った後にある程度待たないといけないようです。1日の入館者を3000人までとか。

展示の内容は、主に棺とミイラとパピルス。パピルスはご存じのように英語paperの語源となったもので、植物の茎から作られる紙です。私が見たものは主には「死者の書」が書かれたものでした。この「死者の書」は古代エジプトの独特な象形文字ヒエログリフで書かれていて、このヒエログリフは棺にも所狭しと書き込まれていました。亡くなった人があの世まできちんと行き着く方法が書かれているのが「死者の書」ですから、古代エジプト人は亡くなった人のその後の心配までしていたようです。ずいぶんと気苦労の多いことです。ちなみに、このヒエログリフはナポレオンがエジプト遠征をしたときに見つけたロゼッタ=ストーンにも書かれていて、ロゼッタ=ストーンにはギリシャ文字なども書かれていたため、フランス人のシャンポリオンがこれを手掛かりにヒエログリフを解読したというのを高校の世界史の授業で習いました。そした、そのロゼッタ=ストーンにはかの有名なクレオパトラの記載もあったとか。このあたりの記憶は定かではないですが。

棺には先にも書いたようにヒエログリフという古代エジプトの文字(神聖文字)が書かれていますが、ちょうど人間の顔の部分にあたるところには、きちんと顔が書かれています。よく古代エジプトの芸術にあるように目のところは黒などの色でパッチリとふちどりがされていて、かなり印象的です。ちょっとぎょっとする感じですね。ミイラも複数体展示してありました。学芸員さんに聞いたところすべて本物だとのこと。あのぐるぐる巻きの包帯のなかに数千年前の人間の体が入っているのかと思うと不思議な気がしますし、ちょっと不気味でもあります。古代エジプト人としても自分の遺体が数千年の時を超えて、こんな極東の片田舎で人々からジロジロ見られるなんて思ってもいなかったでしょうね。意外だったのは、今までミイラというのは王様とか貴族の人しか対象としないのかと思ってたのですが、主婦のミイラなどもあり、特別な立場でない人でも死後ミイラになっていたということです。それなりに裕福な人であったのでしょうけど。そうするとそのミイラもピラミッドに収めてたのかなと学芸員さんに質問したら、専門ではないので分かりませんと言われてしまいました。ご存じの方がいらっしゃった教えてください。

ちなみに、今回私が2日連続で見に行ったのは、美術館メンバーズクラブに入っているからでして、これは入会するときに2500円くらい払わないといけないのですが、その代わり1年間に特別展を5回まで無料で鑑賞でき、その後6回目以降は半額で鑑賞できます。山口県立美術館と萩の浦上記念館のどちらにも入館できます。また、コレクション展(常設展みたいなもの)については何度でも無料で見れるので入会しています。文学についてはそれなりに造詣が深いつもりですが、美術のほうはさっぱりで、少しは美術に触れたほうがいいかなと思って入っています。みなさんも興味ありましたら美術館に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

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