休眠抵当権抹消の勘どころ

こんにちは。山口市役所そばの司法書士山本崇です。

以前何度か休眠抵当権についてブログに書きました。なにしろ古い時代の登記で、場合によっては明治時代のものもありますので、抹消手続きにはそれなりの苦労が伴います。抹消のための資料が散逸していたりしますので。そういう意味では相続手続きを放置するのも極力避けていただいたほうがありがたいのですが。休眠抵当を消すときに苦労する点はいくつかあるのですが、私が一番面倒だなと思うのは、閉鎖登記簿を解読するところでしょうか。閉鎖登記簿というのは、この場合抵当権の登記がされたときの昭和初期とか明治時代の登記簿のことです。今とは違って当然ながら登記簿上の記載はすべて手書きでおこなわれているので、とても読みにくいです。明治時代の筆跡であっても楷書で読みやすく書かれている場合もありますが、どちらかというとそういうのは稀で、だいたいはすごく読みにくい癖のある字で書かれています。なんて書いてあるか読めないので、教えてくださいと法務局に問い合わせても基本対応してもらえないので、何とか自力で解読するしかありません。同じ閉鎖登記簿のほかの部分に書かれている文字を手掛かりにしたり、とりあえず推測で解読していて、抵当権の内容全体から正解を導くなどします。一応、こちらで解読したうえで供託申請書を作って法務局に提出すれば、「ここはこう書いてあるんじゃないですか?」とこちらの読み方が間違っていた場合に教えてくれます。最初から最後まで教えてくださいってのはさすがにダメってことですね。

画像に閉鎖登記簿の一部を掲載していますので、なんて書かれているか試しに読んでみると、読みにくさがよく分かるのではないでしょうか。

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