会社設立の際の注意点

こんにちは。さくらばたけ事務所の司法書士山本崇です。今回は、会社や法人を設立する際に気を付けないといけない法律上の問題について書いてみたいと思います。企業法務は、すでに事業を開始している企業についての法律上の問題を扱うのが基本ですが、これも広い意味では企業法務になるかと思います。

会社を立ち上げる時に、自分の会社のロゴマークを作ろう!と考える人も多いと思います。ロゴマークであったりトレードマークというのは会社を端的に表すものですので、これがあると非常に便利です。私の事務所もロゴマークを作っていますが、初めてお会いする方に、このマークをお見せすると、「あ~、あなたの事務所だったんですね!」と言われることも多いです。1980年代末くらいまでは日本の企業はロゴマークについてあまり関心がありませんでしたが、最近は大手企業はほとんどがトレードマークあるいはロゴマークを取り入れています。

そんな便利なロゴマークですが、会社を立ち上げる時は、やはりできるだけお金を掛けたくないというのが人情でして、ロゴマークをデザイン会社に作ってもらうのはもったいない、なんとか安くできないものかと考えたりしがちです。このときに会社の代表者が自分でデザインできればいいのですが、世の中の人がすべてそうしたデザインに明るいわけではないので、やはり誰かを頼るしかない訳です(ここで、他の会社とか本に載っているマークを盗用するというのは論外ですが)。

たとえば、ご自身のお友達に絵やデザインを描くのが上手な人がいるので、その人に頼もう!という場合は、要注意です。お友達だからといって、作ってよ!-OK!なんて気軽に口約束で済ませていると後々揉める原因になります。あなたの会社が、あまり儲かっていないときはそれほど問題にはならないのですが、業歴を重ねてだんだん儲かってきたり、立ち上げてすぐに世の中のニーズにマッチしたために大儲けしたりすると、そのデザインしたお友達としても、ちょっと気になり始めます。自分がデザインしてあげたロゴマークのおかげで儲かってるんだとか思ってしまうのです。そう思わなかったとしても、そんなに儲かってるなら、ロゴマーク作ってあげたんだから、自分にも分け前を頂戴よとなるのです。

ここで、最初に口約束で済ませていると、あの時に、お礼はいらないと言ったはずだ、ーいや、言ってないとか、どっちに著作権があるかの水掛け論になるのです。ですので、お友達にお願いする最初の段階で、契約書を作って、ロゴマーク作成の報酬をきちんと決めて、著作権の帰属をどうするのかを決めておくべきです。会社を設立してこれから事業を本格的に行っていくと、いろんな場面で契約や契約書というものに突き当たります。ですので、初っ端から足をすくわれないように、友人知人に会社関連の物事をお願いする時もきちんと契約書を作って残しておいてください。

そのときに契約書をどう作るのがベストなのか不安なときは、私などの法律の専門家におたずねください。契約書の作成代行、あるいは作成指導をいたします。

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